素材:三角関数によるヘンゲ品

≪1≫ 日頃お世話になっているグラグ描画ソフトGeoさんを活用して、身近な三角関数あたりを素材に、サラッとした小品を紹介いたしたいと思います。

 

≪2≫ まずは、逆正弦さんと正接さんの出会い。

    

これをGeoさんに入力しますと、

    

なんとなく、点(1,π/2=1.57…)あたりで交わってる感じがします。そこで、この点周辺をぐぐぐっと拡大しますと、ここはわずかにずれていました。

    

OEISさんらの支援で、この点の座標は

    (0.99990・・・,1.55708・・・)

とのこと(A348294)で、確かにはじめの点に肉薄していることが味わえました。

 

≪2≫ 上の例は三角関数のなかから1種づつでの味わいでした。次に2品程度を組み合わせて、その容姿を見ていきましょう。たとえば、

    

    

    

これらのグラフは次のようなもので、y1=青y2=赤y3=灰としています。
    

青y1赤y2は上の例の arccosx 乗版で、原点付近では挙動が似ているのと、x=1付近では上記と同様の逆転現象があるようです。
この部分での差y1ーy2の拡大図です。確かに、0.99・・・を超えてからはy1<y2、つまり逆正弦が勝っている僅かな区間がある訳です。

    

なお、小数0.99990 のあとケタは、OEISさんによれば 60124 126・・・ですので、GeoさんのRoot(根)表示は小数点以下8桁目あたりからヅレが発生しております。

 この例は、全体の容姿が愚生には和風手芸品の何かに似ている感じがしましたので、採用した次第です。

 

≪3≫ おつぎは、2個使用による単独グラフでして、

    

という出し物です。

ここで少々、むかしの手法を記しておきますと、まずはyを構成している2つのグラフをフリーハンドで描きます。つぎに通過点として、(1,0)や(0、1.57・・・)は確定、X=-1ではyは3.14の半分強ということで(-1、約1.6)を推測。xが正では単調減少なのはわかりますが、負の場合が分かりにくい。むかしは、ここからは8ケタ電卓とグラフ用紙をとりだし、カタカタとやっていた訳です。

    

今日では、ペンチアム内臓のPCでもって、エイヤッとすれば

    

となって登場し、不詳であった負のところも結構びみょうな挙動を見せていることが判明します。ここいらもググッと拡大しときますと、

 

    

極小のところは(-0.972・・・、1.637・・・)、極大=最大のところは(-0.504・・・、1.838・・・)、また左の端っこは(-1、1.69740・・・)とのことです。

 こっちの例は、全体のすがたがどこか音楽的雰囲気がしたもので、紹介することにした次第で御座います。(指揮者がタクトを振り始める感じ、または演歌のしゃくりみたいな。。。)