レムニと円のはざま探求・補填

≪1≫ 今週の円とレムニスケートとのあいだの図形を探る試行に関連して、ちょっと前のノートに書き込んであったのを見つけましたので、少々補填しておきます。

そもそもの試みは、円周率とレムニスケート定数の中間図形を求めようとのものでした。すなわち、

    

としたとき、x=2ならf(2)=π 、x=4のときはf(4)=レムニスケート定数となる流れから、その中間であるx=3、すなわち

    

が周率となるような図形はどんなもの?というものでした。

 

≪2≫ 前のノートにあったというのは、「本家」の楕円のなかでそんなのはないのかなぁという発想のものでした。結果は、やはりピッタシかんかんなものはなくて下記の結果でした。

    円(みずいろ)  短軸半径=1     周率f(2)=3.14159・・・

    楕円(あかいろ) 短軸半径=0.77840・・・ 周率f(3)=2.80436・・・

    楕円(きみどり) 短軸半径=0.65073・・・ 周率f(4)=2.62205・・・

    

あおいろはレムニですので、これきみどりは同長曲線となっているというわけですね。目視では、同長とはちょっと分かりにくいですが。

肝心のf(3) あかいろの短軸半径となっているのが 0.77840・・・、ですが残念ながら(?)見覚えのある数値ではなさげという結果でした。

≪3≫ 最後にちょっと脱線ですが、同長曲線ではこんな例がありました。(これも別の古いノートにありましたので)

    

図は、青線がy=cosx、赤線は楕円 x^2/2+y^2=1(長軸端が±√2) ですが、これが同長の曲線とのこと。図の半分の長さをLとすると、円周率とレムニスケート定数を組み合わせて、

    

となるとのことでした。(OEIS A256667 )三角関数と楕円って近いような遠いような微妙な関係に思えるのですが、意外なところでつながっていました。

(≪3≫の前半は、福田安蔵ほか編、詳解微積分演習Ⅰ、共立、1960、p346を参照しました。これはまえにも紹介しましたが、むかしの学生時代の古い問題集です。いまは新装版が出ているようですが、内容はそのままでしょうかね??)