≪1≫ 図形:レムニスケートと、図形:円は、このような
容姿なのは有名。また、これの周率となる次式=レムニスケート定数もよくお目にかかるものですね。
このとき、「周率」がらみでおなじみの円周率 π もひっぱりだされます。
この2つの数式を眺めていますと、善良なひとなら次のような疑問が生じてきます。
「そんなら、中間の3乗の場合はどんな図形の周率かな?」
本日はここらへんをかじってみようと思います。
≪2≫ さしあたり、指数のところをxの関数としますと、
となりまして、x→+0ならf(x)→∞、x→∞ならf(x)→2はすぐ想定できるとして、PCでカタカタっとすると、ガンマさん援用の次式と全体像が出てきます。
x=2では円周率πとなり、x=4では冒頭のレムニスケート定数となるわけですね。
とりあえずは先行で、x=3での数値を求めておきましょう。OEISではA118292です。
≪3≫ ここで、f(3) が周長になるような図形はどんなかな?と探りをいれます。
安直には、レムニ(以降略称で)と円の「中間」だろうというノリで、極座標方向の「平均」という作戦で攻めてみます。極座標では、円r0、レムニr1は次式でした。
これら2つの平均曲線がf(3)になるんでは??と。平均曲線として 調和M-1、相乗M0、相加M1の3種を試みるも、むらさきM-1=2.78・・・、オレンジM0=2.84・・・、グリーンM1=2.92・・・となって、ぴったりf(3)になるのは無さげ。(数値は概略)
では、別の作戦、陰関数表示すなわち
で、p=1/2がレムニ、p=0が円ということから、その中間p=1/4 あたりをターゲットにするも周長があわず、これも撃沈。(ミドリの線)
≪4≫ なお、別の趣き情報として、先ほどのOEIS=A118292からのリンク先、Wolfさんに次の情報がありました:平面6次曲線
の "面積"はf(3) になりますょ!と。(バタフライ曲線というらしい)面積 π の円と比較しますと、
ってな感じで、確かにπには迫っている感じ。。。 こうなると、面積=f(4)の図形も欲しくなる。
≪5≫ ということで、今回は未だばっちりなところには辿りつけておりません!という報告になります。(もっともそんなのがあるなら、すでにどっかに出てるハズですよね ^_^;)
ジブン的には、次の様にならんかとひそかに期待しております。
レムニというのは空間のなかで円の片側をペタッと180°ねじった感じ。なら、90°だけねじった空間曲線の周率あたりじゃなかろうかなーぁと。i×iが-1になるみたいに... 。
≪参考記事≫
[1]Wolfでの積分数値から、OEISに到達。
[2]上のOEISからのリンク先が、再度Wolfへ。
[3] 黒川 信重著、オイラー,リーマン,ラマヌジャン-時空を超えた数学者の接点 (岩波科学ライブラリー) 2006、p70
[4]スティーヴン・R.フィンチ 著 ; 一松信 監訳、数学定数事典、朝倉書店、2010、
p423(←このページでは残念ながら分母のルート記号が抜けてますな。次ページでは回復。)