≪1≫ 素数に関して、xまでの間に素数は何個あるか?というのは、素数(計数)関数π(x)としてよく登場します。
それに対し、n番目の素数pnを表す式は、その登場頻度がややマイナーな印象ですね。つまり、p1=2、p2=3、p3=5、・・・となる式です。
ぴったしこれになる式は、cosやら「ウィルソンの定理」やらを援用した例の式など以外は存在しないことになっています。ですので現在のところは近似式に頼るしかなく、nが大きいときにpn~近似式となるような式が、探せばいろいろ出てきます。たとえば、
といったものです。
本日は、これらを材料としてnが逆に小さいときにマッチするよう手を加えてみよう(具体的には係数などをいじくってみよう)とのココロミとなります。
≪2≫ いきなりですが、上記などの近似式にテゴコロを加えた結果を開示しておきましょう。範囲は、p1=2からp20=71あたりまでです。青点が素数の点です。
分かりにくいかと思いますが、近似の曲線は7本あります。本来nが大きいときの近似がもとネタですので、次の拡大グラフのように原点付近ではばらけています。
nが7から20あたりまでは、何とか曲線近傍に素数点がある感じですね。(最良近似というようなことはしていません、念のため)
ですがこの先、早くも30あたりではそれぞれが勝手な方向に向かっているようになりますが、逆に7色の線が区別できるようになります。
台風が近づいてきてるので各式明細は後報としますが、参考書をあげておきます。
[1]若原龍彦、美しい数学を描く π、e、とオイラーの定数ɤ、講談社、2019、p84
[2]C.K.Caldwell編著、SOJIN編訳、素数大百科、共立、2004、p8